ドーン・ロシェルの季節 感想
~~あらすじ~~
ドーン・ロシェルは、テディベアが大好きな普通の中学生だった。
13歳の春、白血病と診断されるまでは。
そんな彼女がどんな季節を生きたのか。
久しぶりにもう一回読んでみたくなったお話。
全4巻のシリーズもの。
最初に読んだときは本当に涙が溢れて目が真っ赤になってしまい焦ったのがいい思い出。
1巻の「さよならの贈りもの」でサンディが亡くなったことを知ったドーンが、心が痛いって言うのが切なくて私も心がギュッと苦しくなった。注射のときよりも放射線治療のときよりも、心が痛いって言うドーンの気持ちが伝わってくる。
自分の大切な人が、自分を置いて亡くなるのってどうしようもなく悲しいんだ。
楽しかった思い出も、苦しかった思い出も、二人で共有したものだったからこそ大切だったのに。
3巻「いつまでも忘れない」で登場したマーリーとの触れ合いも私の大好きなシーンのひとつ。
ずっと独りぼっちだったんだよね。
ドーンには、サンディというルームメイトがいたけど、マーリーには自分の痛みを共有してくれる友達も家族もいなかった。
マーリーはおばあちゃんのことが大好きだったから余計におばあちゃんに心配かけたくなくて自分の気持ちをうまく伝えられなかったと思うんだよね。
その中で出会ったのがドーンだった。
不運な人がどこまでも不運だったのがマーリーかなって。両親を亡くして、自分も病気になって片目が義眼になっていつ死ぬのかわからない、それがマーリーの一生だったんだよね。
本当に、生きてほしかった。
こういうお話の感想って難しいけど、みんなに読んでほしい本の一冊だからおすすめするためにもつらつらと感想を書く。
病気になった本人が苦しむのはもちろん、両親、兄弟の人生に深く影響するだけでなく、友達関係にも影響してくるの本当に苦しい。
病気になるって誰が悪かったわけではないけど、誰かを責めたくなる。
どうして自分なんだ、どうしてあの人がって。
その気持ちを悪いとは言いたくない。
うーん、あんまりうまく感想が書けなかったけど、本当に人生で一回は読んでほしいな。